SHURE SE846 - Living is not living

SHURE SE215SPE-Aの音に魅了されたので、次に購入する機種はこれと決めていました。

しかし、値段が10万円近くし、本当にそれだけの価値ある音なのか、とても迷いました。

他のSE535などの機種も検討しましたが、色んな方のレビューを読む限り、「SE846にして良かった」といったものが多く、購入するならSE846にしようと腹を決めました。

Amazonで-10,000円のセール時期があったので、タイミングを逃すまいと、その時に思い切って購入しました。

届いて一聴した時、「これはしまった！」と思いました。SE215より少し大きめのイヤホンから流れてくるのは、普通の音だったのです。10万円の価値に匹敵する音とはとても思えなかったのです。

しかし、色んな音源を聴いていくうちに、特にベートーベンの田園を聴いた時、これは素晴らしいイヤホンだと確信しました。今まで味付けされていた音に慣れていて、このSE846が発する抜群の定位、クリアな原音忠実の音の価値になかなか気づかなかったのです。

音はとにかくクリア。クリアというのは、どの音源を聴いても、全く濁らず原音を丁寧に、几帳面に再生してくれるのです。透き通った音とでもいいましょうか、とにかくどの音源の細部までも明瞭なのです。

そしてSHUREは比較的、低音域の良さをいうレビューを見る。たしかにSE215 SPE-Aは、低音域の量が多い機種だった。一方、このSE846は、低音域は量というよりも、その質、その再現性の豊かさに驚くのです。

ポワーンと飽和するような低音域ではなく、ズシンと深く沈み込むような、重心の低い音なのです。この低音域１つとっても、このイヤホンの再生力がいかに鮮やかか分かるものです。

値段の高さに躊躇して、買うか買わまいか迷ったけれど、こうして実機を聴いて、その鮮やかな再生力を体験すると、思い切って買って良かったと思う。末永く使えるイヤホンとして、連れ添って行くつもりです。

世の中にハイエンドと呼ばれるイヤホンは数あれど、このSHURE SE846は、そのハイエンドというに相応しいイヤホンだと思う。

ポップスからクラッシックまで、どんな音源を鳴らしても気持ちよく聴ける。

価格相応か、それ以上の価値あるイヤホンに出会えて、とても幸せな気持ちです。